入稿の基礎知識
42GAMESの田原です。
入稿の時期が近づいてきましたね。ボードゲームを作るにあたって外せないのが印刷ですが「印刷の知識」が少しあると、ゲーム作りもしやすいかと思います。今回はその基礎的な部分について、少し書かせていただきます。尚、この記事の想定読者は「自分のゲームを印刷して作りたい人」「自分のゲームの見た目を整えたい人」「ゲームの印刷について基礎知識が欲しい人」です。ソフトの操作スキル、イラストでの表現方法については書かれていません。
きれいな製品を作ろうと思ったら、通常、パソコンやMacを使ってデザインすることになると思います。(今回の記事は操作方法、ショートカットなどを主にmac向けとし、OSの操作は出来る前提で書いています)印刷の現場では20年以上前から Adobe Illustrator と Adobe Photoshop というソフトウェアが主流です。昔は2つで20万近くする高価なソフトウェアだったのですが、現在はオンラインのCreativeCloudを契約すれば月額5000円程度でどちらも使うことが出来ます。(いい時代ですね!)無料のソフトウェアや、ワード、エクセルなどは一部の印刷会社で対応しているみたいですが、印刷会社もあまり慣れていなかったり、デザインに使用している経験者も少ないので、問題があっても解決が遅くなったりするため、個人的にはオススメできません。
Illustratorはベクター(線)のデータなので、文字やロゴ、レイアウトに向いています。Photoshopはピクセル(マス目)のデータを編集するので、写真や手の混んだイラストなど、画像ファイルに向いています。
ソフトウェアの初歩的な使い方はAdobeのチュートリアルを見るのが一番良いと思いますので割愛します。動画見ながら覚えましょう。
Illustrator チュートリアル
Photoshop チュートリアル
ファイル構成
印刷屋さんに渡すデータはIllustratorのデータ単体、もしくはIllustratorのデータにPhotoshopのデータを配置したデータになります。形式としてはIllustratorファイルが「.ai」か「.pdf」になり、配置された画像ファイルは「.eps」になります。
配置には「リンク」という方法を用います。(配置は ファイル > 配置 のメニューか、Illustratorの上にドラッグすると配置されます。画像を選択した時にバッテンの線がつくのが配置です)「埋め込み」という方法もありますが、.aiファイルが重くなり、読み込みが遅くなるためかリンク推奨が多いようです。何枚も画像を配置すると、1つの印刷物が複数ファイルで構成されることは珍しくありません。そんな場合、印刷用フォルダを作り、下位のフォルダ階層は作らず、使ってないファイルが入らないようにします。基本的に半角英数とアンダースコア(_)でファイル名を作り、ファイル名に記号を使うのもやめましょう。ファイル名を変更したら最終保存をするのを忘れずに!
作業フォルダと入稿フォルダを分けている場合など、ファイルだけを移動・名前変更するとリンクが外れる可能性がありますので、スクリーンショットを一緒に入れるのはオススメです。親切な印刷所ならスクリーンショットとIllustratorのファイルの見た目が違ったら、伝えてくれたりします。
例えばボドゲの箱のデータなら
◯フォルダ
┣ package.ai
┣ front.eps
┣ right_side.eps
┣ left_side.eps
┗ スクリーンショット.png
なんて構成になることもあります。これらのファイルを1つのフォルダに入れて、zipで圧縮し、一つのファイルにして、印刷屋さんに渡す事を入稿と言います。.aiのまま渡しても良いのですが、何らかの理由でファイルが壊れたら、受け取った側が壊れている事に気付けないので、圧縮して渡すのが基本です。
各データの注意
.aiの形式にはバージョンがありますが、ほとんどの印刷所でIllustratorのバージョンはCCが使えると思いますし、古くてもvar8なら問題になることはまず無いと思います。それ以外に.aiで注意することが下記です。
※Illustratorは バージョンが 3,4,5,6,7,8,9,10,CS,CS2,CS3,CS4,CS5,CS6,CCと上がってきました。
Illustratorのデータの作り方
・トンボ
・塗り足し
・丁付け
・CMYKモード
・特色
・アウトライン
・ヘアライン、孤立点
・リッチブラック、4色ベタ
・オーバープリント
・指示の記入
などかと思います。
失敗しやすいデータを避ける
・広い面積の単色ベタ
・混合グレー
・グラデーションのトーンジャンプ
・画像の上で透明を使う
・効果、ドロップシャドウ
・パターンの「分割・拡張」
・非表示、ロックレイヤー
・ペンツールの曲線のはみ出し
・ガイド、色付きガイド
・0.3pt以下の線、5pt以下の文字
Photoshopのデータの作り方
・CMYKモード(白黒ならグレースケール)
・解像度は350dpi
程度かと思います。
耳慣れない用語が多いかも知れませんので、下記に詳細を書きます。
Illustratorのデータの作り方
トンボ
例えば名刺サイズ(55mm × 91mm)のカードを作る時、名刺サイズの四角を選択して「オブジェクト > トリムマーク」と選ぶと枠の外に印刷用の印を付けられます。この印をトンボと言います。印刷はCMYKの四色でされますので、印刷屋さんが4色のローラーの位置合わせに使ったり、塗り足しや断裁の目印にもなります。アートボードは大きめに作り、トンボを含めて印刷屋さんに渡すのが一般的です。
塗り足し
カードの端までデザインがある場合、塗り足しをつけなくてはいけません。通常、印刷物は印刷された後、断裁機で断裁されます。その際、フチギリギリまでしかデザインが無いと、白い部分が見えてしまう可能性があります。なので、仕上げサイズより通常3mm大きめにデザインを作ります。42GAMESの「mine mine!」のカードを例にしてみました。左が仕上がりサイズで右がトンボと塗り足しがついた状態です。Illustratorでは、「環境設定 > キー入力」で一度の入力で動く距離1mmとかにしておくと、白矢印ツールで辺を選択して、矢印キーを3回押せば塗り足せますので便利です。
チップも同じように、ガラがフチギリギリになる場合は塗り足しをします。3mmが普通みたいです。20mmのチップで左が仕上がりサイズ、右が塗り足しをしたサイズです。
丁付け
多くのゲームやチップは複数枚使い、その図案も違うものが多いです。カードもチップも、1枚につき1印刷するわけではなく、A3とかの大きな紙から何枚も取るのが普通です。印刷屋さんによって異なりますが、印刷屋さんによっては、丁付けのデータを求められることがあります(求められない場合は印刷屋さんが丁付けしてくれてる場合が多いです)。A3一枚にカードを並べて、1枚1枚に塗り足しをつけて入稿したりします。42GAMESの mine mine! はこんな感じで入稿しました。左がカードの丁付け(ウラのみ)、右がチップの丁付け(裏表)です。印刷屋さんによっては塗り足しを含めた丁付け済のテンプレートを頂けたりするので、確認しましょう。
CMYKモード
ファイル > ドキュメントのカラーモード からCMYKを選択してください。白黒で印刷する場合も同じです。
特色
最近は少ないですが、カラーパレットのつもりで「特色」を使ってしまう人がたまにいます。通常印刷はCMYKの4色ですべての色を作りますが、特色はインクの色自体が違うため、CMYKのローラーに指示が通りません。
上記の四角は色が同じに見えます。画面上同じなのですが、データ上違う色になっています。見分け方として「スウォッチ」があります。
角に印がついているのがわかりますでしょうか。これ、特色を使った印です。特色を使ったオブジェクトは選択すると
こう表示されますので、右の四角いボタンを押して「CMYKに分解」してください。
上記のように4色になれば、問題ありません。尚、正しく使うと特色はCMYKでは表現できない、すごくキレイな見た目になります。印刷所に「特色を使いたい!」と相談してみるのも良いかも知れませんね!
アウトライン
フォントを使っている場合、印刷所がそのフォントを持っているとは限りません。なので、フォントをアウトライン化しておきましょう。⌘aなどで選択すると確認しやすいです。トラブルが生まれやすいのは「ロックしててアウトライン取れてなかった」とかですので、入稿用はファイルを分けて、全部ロックを解いてからアウトラインを取るのが良いと思います。アウトラインは文字を選んで「書式 > アウトラインを作成」(⌘ shift O)でできます。
ヘアライン、孤立点
Illustratorには「線」と「塗り」がありますが、線なのに「塗り」に色が入ってて「線」に色が入ってないものをヘアラインと言います。画面上では線があるように見えるのに、印刷されると見えなくなってしまいます。線は必ず「線」で色を指定しましょう。(下はダメな例です)
また、文字を入力しようとして「やっぱやめた」とかすると「何もないアンカーポイント」ができちゃいます。孤立点というのですが、印刷所ではトラブルの元になりますので(フォントと認識されてエラーになったり、自動丁付けのサイズ誤認とかにもなるみたいです)ファイル上に無いようにしましょう。最終確認は⌘aで全選択して、使われていないアンカーポイント、テキストボックスは消しましょう。
リッチブラック、4色ベタ
CMYK全部100%の事を4色ベタと言いますが、印刷では禁止事項です。やってはいけません。乾かないので他の紙に写ってしまい、トラブルの元です。イラストレーター以外でpdfを作って、開いてみたらこうだった、とかたまにあるみたいなので、必ず確認しましょう。同じ理由で、黒以外でも濃すぎる色はトラブルの元です。なるべく避けましょう。またトンボに使われている「レジストレーション」という色も4色すべてを含みますので、トンボ以外で使うのはやめましょう。
Kのみの黒より深みのある黒を表現したい場合、リッチブラックという混合色の黒を使うことがありますが、通常この程度です。割合は印刷屋さんによって違いますので、事前に聞きましょう。
オーバープリント
意識的に操作しなければ、まず無いと思いますが、インクの透け、版のズレによる白の出現などをコントロールするために「オーバープリント」という方法があります。通常はまず使いませんので確認は不要ですが、特色等で使う事があるかもしれません。使った際は必要なオブジェクト以外に「属性」で「チェックが入っていない」事を確認してください。通常はチェックは入りません。
オーバープリントについてはこちら
指示の記入
ファイル内で「うら」とか「天」などの指示を書く場合はレイヤーを分け、トンボの外に書くようにしましょう。入稿用のレイヤーはデザイン制作に使ったレイヤーは統合し、指示レイヤーのみ、わかるように「指示レイヤー」と書いておきましょう。
以上が入稿データ「.ai」の注意点です。
失敗しやすいデータを避ける
以下、トラブルになりにくいデータづくりの方法です。個人的ノウハウも入っています。印刷所によっては問題なかったりもしますが、なるべくトラブルにならないデータの作り方を知っておくと、スケジュールが安全になります。
広い面積の単色ベタ
黒1色などで広い面積をベターっとするのはなるべく避けましょう。最近はあんまりないと思いますけど、ホコリが入って、不要な点ができてしまうことがあります。
混合グレー
何色も混ぜた色は、印刷所によって色の雰囲気が思いもしない方向に変わることがあります。明確な目的がないなら、なるべく使わないのが無難です。
グラデーションのトーンジャンプ
グラデーションを指定する時に、上のスライダーの◇を移動させると、印刷時に綺麗なグラデーションにならない「トーンジャンプ」が起きやすくなります。◇を移動させずに、下のスライダーで表現、もしくはパスで調整するほうが安全です。通常、◇は50%の位置にあります。
画像の上で透明を使う
印刷所によってはうまく透けなかったり、トラブルになる可能性があります。画像の上に透明なオブジェクトを乗せるときは、なるべくPhotoshopを使いましょう。
効果、ドロップシャドウ
印刷所によっては、イラストレーターの上でオブジェクトにドロップシャドウをかけるのはトラブルの原因になります。なるべくしないか、ラスタライズをするか、Photoshopで作りましょう。
パターンの「分割・拡張」
個人的にはパターンはあまり使いません。が、使うならちゃんと「分割・拡張」しましょう。アウトラインみたいなものですので、やっておくとトラブルになりにくいです。パターンの使われている対象を選択し オブジェクト > 分割・拡張 でできます。
非表示・ロック・レイヤー
⌘2のロック、⌘3の非表示、またはレイヤーによるロック、非表示、基本的に全部入稿データでは使わないようにしましょう。入稿データはレイヤーは1つにして、ロックも解除、表示にしておくとトラブルが少ないです。ただし、印刷所からのテンプレートに記載されている場合は問題ないです。テンプレート部分は触らないようにしましょう。
※レイヤーとはオブジェクトを重ねて描く為の透明のフィルムみたいな機能です。
ペンツールの曲線のはみ出し
アンカーポイントのハンドルで線が伸びるように見えても、伸びてる分印刷されない事があります。下記の図のように、ハンドルを伸ばして線と平行にすると、端のアンカーポイントより伸びて表示されます。適切なラインになるようなデータ作りをしましょう。
ガイド
入稿データでは不要なガイドは消しましょう。ただし、印刷所からのテンプレートに記載されている場合は問題ないです。テンプレート部分は触らないようにしましょう。また、万が一オペレーションミスなどでガイドが解除されてしまっても、ガイド自体を予め無色で作っておくと印刷されずに済みます。ガイドを作るときは無色で作りましょう。
0.3pt以下の線、5pt以下の文字
細すぎる線は印刷されなかったり、されてもかすれることがありますので、0.3ポイント以下の線は使わないようにしましょう。文字も5pt以下は潰れて読めません。若者対象のゲームで細かい文字が許されても、注釈で6pt程度が望ましいと思います。
以上が失敗しにくいIllustratorのデータの作り方でした。
Photoshopのデータの作り方における注意
.psdで入稿できる印刷屋さんもありますが、基本的にはレイヤーを統合して.epsにしましょう。問題がおきにくいです。epsの形式にはバージョンはありません。注意点は以下です。
CMYKモード(白黒ならグレースケール)
イラストレーターと同じで、イメージ > モード からCMYKモードにしましょう。Adobe stockを含めほとんどの素材サイトでは画像データをRGBで配布しています。必ず変更しましょう。
解像度は350dpi
印刷用の解像度は300dpi以上必要です。大きければファイルサイズが重くなるので350dpi程度にしておくと良いと思います。
基本的に正寸(イラストレーターに配置してサイズの変更をしない)サイズで350dpiにするのが良いと思います。とはいえイラストレーター上でサイズを変更するのは割とよくある事なので、そこまで気にしなくても大丈夫です。ただ、配置したファイル名をOS変更して、イラストレーター内でリンクが外れてしまった時などに、再配置をしてもイラストレーター上で変更したサイズが戻ってしまうことがありますので、できれば、正寸を心がけるのが良いと思います。
注意点や失敗しにくいデータとして上げてきましたが、上記を守らなくても問題ない印刷屋さんもあります。でも「どんな印刷屋さんでも問題ない」データを作れた方が「問題が発生しにくいデータを作れるスキル」になるので、少し古めの印刷機を使っている印刷屋さんに合わせたデータも作れるほうが良いと個人的には考えています。
最終的には印刷屋さんが言うことが絶対なので、上記に書かれていない作法などがあった場合、そこは印刷屋さんに合わせて調整しましょう。(例:Illustrator保存時に、pdf互換ファイルの作成にチェック必須の印刷屋さんは多いです)印刷屋さんと喧嘩して良いことは何一つありません。印刷屋さんはゲームデザイナーの味方です。お客様として偉そうに入稿するのではなく、急いでたとしても入稿のルール、注意点を必ず良く読み、わからないことは素直に聞き、勉強していきましょう。
色に対するこだわり
印刷物の色、発色についてこだわる人をたまに見かけますが、色にこだわるには「時間とお金」が必要だということを覚えておくべきかと思います。理由として
・モニターの画面で見る色と、印刷物の色は違う
・紙の種類によって発色は変わる
・家庭用プリンターとオフセット印刷は違う
・表面加工をすると更に色が変わる
などの理由があるので、どうしても理想の色にこだわりたいなら、少ロッドでオフセットのプロトタイプを作って、調整に満足したら本番の印刷に望みましょう。コスパが悪いのでオススメはできません。
アートワークの品質を上げるためにすること
個人的にボードゲーム業界はアートワークのプロではない人もキレイに作っているなーと感じることが多いのですが、より店頭に並んでそうな見た目クオリティにするために、下記のようなルールで作成すると、良くなるのではないかと思います。
6pt以下の文字は使わない
小さい文字は潰れて読めません。見出し12pt 本文8pt 注釈6pt 程度かそれより大きいほうが良いと思います。
背景が本文の邪魔をしない
背景がうるさいと目線が散らかります。背景は色の差を小さくしたり、彩度、透明度を下げるなりして、伝えたいこととバランスを取りましょう。
折り目に文字を置かない
可能な限りで良いと思いますが、ルールブックなどで何回も折ったり伸ばしたりされる箇所に字があると、かすれて読めなくなってきます。長く遊んでもらいたいなら、折り目に文字を置かないように工夫したいものです。
文字にラインをつけない
強調するために文字にアウトラインを入れることがありますが、イラストレーターでは文字の線の色を指定することができます。しかしこれは罠です。フォントはフォントデザイナーが可読性を考慮しながらデザインしたものですので、その境界線を素人がいじっても汚くなり、可読性も下がります。もしやるなら背面にコピーして線をつけましょう。
長体、平体をつかわない
何度も言いますが、文字はフォントデザイナーがわざわざデザインしたものです。縦横の比率も変えないようにしましょう。変形するときはshiftを押しながら変形すると、縦横比を保ってくれます。文字の縦横比に変化があるだけで一気に見た目の品質が落ちてしまいますので、気をつけましょう。
整列と余白
紙面の仕上がりサイズの内側にガイドを入れましょう。短辺の10〜20%四辺にとる程度でいいと思います。その範囲にのみ情報を入れるようにしましょう。仕上がりのギリギリに文字があると、それだけですごく見た目が冴えなくなってしまいます。枠の背景などのガラがある分には構いません。また、一番外側の文字のツラを全部合わせましょう。
濃すぎる効果を使わない
効果は見た目が変わって楽しいので、つい使ってしまいますが、デフォルトをそのまま使うのはやめましょう。パラメータをちゃんといじって、一番適切なバランスになるように調整しましょう。
ちょっとした事ですがこれらを守るだけでグッとクオリティが上がります。また、上記はすべて「意図的に狙ってやるならOK」です。「ワードで作った町内会のチラシ」が出てくるゲームなら、あえてデフォルトのドロップシャドウを使うこともあると思います。ギリギリの配置で溢れる感を出すこともあります。けど、原則は余白を作り、フォントは弄らず、調整して整えます。
デザインの一般論としておすすめしたい本は
ノンデザイナーズ・デザインブック
名著です。分厚い本じゃなく、図も多いのでパラパラ見てるだけでも参考になります。
誰のためのデザイン?
デザインが人に与える影響を書いている本です。ボードゲームのアートワークには参考になりそうです。
インターフェイスデザインの心理学
デジタル寄りですが、行動を促すためのデザインの方法について、参考になります。
また、上記はあくまで紙面デザインの一般基礎ですが、ゲームのコンポーネントデザインは減算だけでなく、加算も必要だと思います。カードやボード、チップ、タイルにも「ゲームを遊びやすくするためのデザイン」「購入の満足度を高めるためのデザイン」の手法がいっぱいあると思うのですが、残念ながら僕はまだそれを語れるほど数を作っておりませんので、それはまた別の方にインタビューなどさせて頂ければ嬉しいです。
個人的オススメは、タンサンファブリークのあさとさんが2017年春のゲームマーケットのライトニングトークでプレゼンされてたのが面白かったです。ご覧になってない方はぜひ見てみましょう。ベテランデザイナーが「これだけは」と言ってくれるものは価値が重いです。
ゲームルール体験を最大限に高めるために注意すべき点
僕の職務経歴として印刷物のデザインを数年(広告物や会社案内などを印刷機があるデザイン事務所)携わらせて頂いたことがありますので、その時の知識を元に書かせていただきました。最新の状況は多少変わっているかも知れませんが、2018年現在でもある程度使えるものもあると思いますので、ご参考になれば幸いです。